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5月 2021
  • ●2021.05.18
    題名:段取り8分の仕事2分

    「段取り8分の仕事2分」という格言があります。事前にきちんとした段取りさえしておけば、仕事の8割方は完了したということである。仕事に取りかかる前に、具体的に仕事を進める手順を明確にしておくことで、仕事の質とスピードは格段に上がります。段取りに必要なことは、先ず、どのような成果を生み出すのかの目的を明確にすることである。そのために、現状を確りと把握し、目的遂行のための準備を整えることが重要である。

    コンピューターゲームのRPG(ロールプレイングゲーム)を経験した方も多いと思います。そういったゲームでは、何の武器も防具も持たずに戦場に出ていくと、最弱の敵に瞬殺されてしまう。ゲームの世界ですら段取りの大切さを教えてくれている。家を建てるのにも設計図が必要なのと同じで、段取り・準備は成果を上げるためにも必要不可欠なものなのである。

    何のための段取りなのか。それは当然のことだが、目的を達成させるためである。この目的達成のためには、どのように行動を起こすのか、行動を起こした結果どのような状況になっているのかを描き、その描いたものと、達成すべき目的との乖離が大きくないかどうか検証しなければならない。

    解りやすく言うと、基本報告書の作成を命じられた場合、ある者は、その目的を、上司の意向通りに作成することと捉え、別のある者は、基本報告書を作成し、更なる分析を重ねることによって、お客様の相続対策に効果のある提案書を作成し、そしてお客様がその提案を実行して頂くことによって、お客様も喜び、会社にとっても利益のあるWIN WINの関係を構築することと捉えた場合、自ずと結果が違ってくるのは明白である。

    目的達成には目標が必要である。「行動目標」と「状況目標」である。行動目標とは、前述した基本報告書の作成や種々の分析資料の事である。状況目標とは、行動目標の結果、目的に向かってどこまで近づいているかの目標である。分析をして膨大な資料を作成し、行動目標を達成したとしても、それによって状況が進展しないのであれば、まったく意味が無いのである。状況目標は最終的なゴールへ向かっていくための具体的な目標が行動目標といえます。言い方を変えれば、行動目標は、状況目標を達成するための「やるべき事項リスト」ということになります。段取りが苦手な人は「行動目標」と「状況目標」を混同しているか、何のために行っているのかという目的を見失って、闇雲に行動目標に専念している人です。

    常に目的を意識して、状況目標を目的に近づけるように、行動目標を高めていく事が肝要なのです。これが段取りということなのです。

     

    カテゴリー:日々雑感