2024.07.07
店員や従業員らが顧客や取引先などから無理難題を言われたり、暴言を浴びせられたりするカスタマーハラスメント(カスハラ)が社会的な問題となっています。
お客の立場が強いことを表現するのに、しばしば使われてきたフレーズが「お客様は神様です」。
昭和を代表する歌手、三波春夫さんの言葉ですが、本来の意味からはかけ離れ、誤った解釈として広がっているといいます。
三波春夫オフィシャルサイトには次の様に書かれています。
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』
三波にとっての「お客様」とは、聴衆・オーディエンスのことです。また、「お客様は神だから徹底的に大事にして媚びなさい。何をされようが我慢して尽くしなさい」などと発想、発言したことはまったくありません。
つまり、けっして「お客様が神様であるかのように接すること」では無いのです。
それがいつの間にか「お客様は神様です」という言葉だけがひとり歩きして、傲慢なふるまいをされても神様だから赦せというような意味のようになってしまった。
今では「お客様は神様ではありません」という張り紙をしている居酒屋もあると聞きます。
人はお酒を飲むと気が大きくなりがちです。その勢いで怒鳴られる等して従業員の心が傷つくことを防ぐ為です。
何ともおかしな話だと思いませんか?
我々が仕事に取り組む姿勢としても共感する部分があります。
・お客様を尊敬し、お客様の為に全力を傾ける
・お客様に喜んでもらえる提案そして実行支援をする
・小さな事にも手を抜かず対応する
しかし、喜んでもらえるからといって、財産コンサルと何ら関係のない雑用を小間使いのようにして差し上げる事ではないので、そこは誇りをもって仕事に臨むようにしましょう。
『お客様は神様です。』 今一度、本来の意味をかみしめてみてください。