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4月 2025
  • ●2025.04.20
    題名:格下の格下

    格下の格下

    米国トランプ政権による一方的な関税措置をめぐり、交渉に渡米した赤沢亮正経済再生大臣。

    当初の交渉相手はベッセント財務長官の予定でしたが、当初予定になかったトランプ氏本人が「想定外参戦」し、直接交渉することになりました。

    交渉後のインタビューで、赤沢大臣は次のようなコメントを出しました。
    「端的に言って(自身の立場は)格下も格下ですので、トランプ大統領が出てきて、直接話をしてくださったことには本当に感謝している」と。

    確かにアメリカ大統領のドナルド・トランプと赤沢大臣では、その差は歴然だとは思いますが、自ら報道陣の前で『格下の格下』発言は如何かと思います。

    赤沢大臣は石破総理大臣の名代で、国を背負って交渉しに行くのですから、もっと堂々とするべきではなかったのかと感じています。

    謙遜やへりくだるのは、日本文化の良い一面だとは思いますが、この場で持ち出すのはちょっと違うと思いました。

    仕事でもそうだと思います。
    私自身の経験談(失敗談)を話しますと、前職に転職した直後にVIP客であった「ある農協の組合長」の担当になりました。
    最初の挨拶の時に「新人なので、ご迷惑をおかけするかもしれませんが、宜しくお願いします」とあいさつをしました。
    直後に社長に呼び出され、「何でお客様を不安にさせるようなことを話すんですか!」「私が担当であれば大丈夫ですので安心して下さい。」くらいの事がなぜ言えないんですか!』とこっぴどく叱られました。

    そして、当時業務提携していた農協の資産管理課に挨拶に行った時にも、やらかしてしまったのです。
    業務提携しているパートナーなので、お客様とは違い、本当の事を言おうと思い、「何も知らない新人ですので色々と教えてください」とあいさつをしました。
    すると、当時の資産管理課の課長から、「何にも知らないのら、もう来なくていいよ!」と一蹴されました。

    一歩会社を出たら、肩書などは関係ありません。
    『会社の代表』として、責任を持って堂々と行動しなくてはいけないと、身をもって感じた出来事です。

    しかし、経験もないのにすぐにできる訳はありませんので、当然その為の事前準備は必要ですし、重要です。

    どうすれば、お客様に安心して頂けるのか、信用そして信頼して頂けるのかを考えながら、業務に取り組んでいく事をお勧めします。

     皆さん一人一人が、『会社の代表』という気概で事にあたることが重要です。

    カテゴリー:コンサルティングの現場から

  • ●2025.04.06
    題名:『信用』と『信頼』

    『信用』と『信頼』

    『嫌われる勇気』(アドラー心理学の教え)の中で、『信用』と『信頼』の違いについて、
    こう書いてあります。

    『信用』とは、クレジットです。
    何かを担保にして信じる、つまり条件付きで信じるということです。
    つまり金融機関がお金を貸すのは、収入や担保があり、万が一返済が滞っても
    必ず元金が戻ってくる見込みがあるからお金を貸す。
    当たり前の事だと思います。

    しかし、『信頼』とは、他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないことです。
    たとえ信用に足るだけの客観的根拠(収入や担保)がなかろうと、信じる。
    担保のことなど考えずに、無条件に信じるそれが信頼です。
    今、収入や担保がなくても、あの人は絶対に裏切らない。
    必ず返してくれる人だと信じてお金を貸すという事。

    人間関係において重要なのは信頼、つまり無条件に信じるということです。

    ましてや、今までのお付き合いで、一度も裏切ることなく対応し、
    それなりのクレジット(収入および担保)があるのであれば、
    『信頼』しても良いのではないかと私は思うのです・・・。

    しかし今回、あるお客様のところで、〇〇銀行は『お客様の事を信頼しています。』と
    口では言いながら、『信用(担保)』を必要以上に求めてきましたし、
    一見さんにするような初歩的な質問を投げかけてきました。

    もちろんお客様は、今まで一度も延滞などありませんし、
    お付き合いで数億円単位の投資商品を購入しているお客様であるにも関わらず、
    自分たちの保身の為だけと思われる条件を出してくる姿に頭が来て、
    私は、つい声を荒げてしまいました。

    私は、このお客様とは20年以上のお付き合いの中で『信頼』していましたので…。

    お客様も『〇〇銀行よりZBTを信頼していますので…。』とも言って頂きました。

    当社を信用して、相談してきてくれる方々に対し、弊社はそのお客様を『信頼』し、
    対応していかなくてはいけないと感じた出来事でした。

    カテゴリー:コンサルティングの現場から